規模の小さい翻訳会社はどうしても客のご機嫌をとるため、無理難題を聞いてしまい、それを翻訳者に押し付けてくる。
昨日も突然「以前あなたが訳した文章を客先がホームページにアップしたから問題がないかチェックして、問題があれば連絡してくれ」というメールが来た。「何で?」と思いながらも書かれたアドレスへアクセスすると、客先サイトのトップページが開いた。しかし、上部に英語バージョンへ飛ぶボタンがあるだけで、私の訳文が一体どこにあるのかわからない。問題がなかったことにして、放っておくこともできたのだが、そもそもこういう要求を今後次々にされても面倒なので「訳者の仕事は訳文を提出することで終了したと、客先に伝えてください。こういう仕事は別料金です。」というメールを送った。私としてはあんたもこんな客の要求を受けないで、また私によこして来ないでちょうだいと言いたかったのを少し婉曲にしたのだが、何と「いくらお支払いすればいいですか」という返事が来て面食らった。これは考え方の違いとしか言えないだろう。
私はほとんど毎日新しい翻訳を請け負っており、2、3のケースを同時進行することも珍しくない。今年になってから、すでに150件(自分でも驚いた)ほど様々なジャンルの翻訳をしている。だから提出してしばらく経つとほとんど内容を忘れてしまっている。こちらの翻訳に何か落ち度があれば仕方ないが、後から追加(よくサービスでやらされる)とか、今回のような要求ははっきり言って迷惑である。今回の場合、値段もつけにくいし、そもそもアップ先がわからないので、忙しいことを理由に断ってしまった。こういう面倒な要求をする翻訳会社とはそろそろ縁を切ったほうがいいのかもしれない。
文章の校正という仕事もたまに来るのだが、大体が台湾人が訳したと思われるちょっと変な日本語を直すことが多い。ごくたまによく知っているなあと感心させられる人もいるが、訳も文法もめちゃくちゃな文章を一から訳しなおすことのほうが多い。手間がかかる割りに翻訳よりうんと安く、おまけに時間の余裕がないことが多いので、最近はあまり引き受けないことにしている。